森を住処とし、自然と共生するエルフの村々にも魔物の軍団が押し寄せることとなる。
プライドの高いエルフは、己の集団のルールを遵守し、それに反することは、異端として排斥される。
自然の力を体内に取り込め、その未知なる力を知識に出来ることから、エルフたちの寿命は、人間たちよりもはるかに長く、老化もめったにすることはない。
長寿ゆえに、知識も多い。
魔物の正体は、生物の怒りと憎しみを力として生まれるために、魔物に対処すべく、常に冷静でいられる。
ところが、エルフの知識とその蓄積された力、魔法の力を持ってしても、魔物の集団を蹴散らすことが困難と悟った、あるエルフの一派があった。
その一派は魔物を見抜き、なぜ魔物が生まれたかを悟った。
魔物誕生の原因ははエルフの種族とは違う、人間と呼ばれる種族が、魔物に対して露骨に憎しみと、怒りをあらわにすることから、魔物がその力を得ようと、虐殺と残虐と狡猾の限りを尽くし、人間たちへと憎しみの力を吸収しようとする攻撃をしかけているため、それゆえに勢いを増した魔軍への対処が滞り、出生率が低く、人口も少ないエルフたちの存在を脅かしていた。
エルフたちは、そのプライドの高さから、性交も少なく、よほどのことがない限り、めったには交わらない。
恋愛にも高い理想があり、異性を理想ゆえに拒むことから出生率の低さを招くこととなるが、それは途方もない長寿の利益によりカバーしていた。
逆に言えば、知識が多いばかりに、あらゆる行動に対して、理想高く、己の理想の基準をクリアしないと相手を認めないという己の誇り高き長所、ある意味欠点も含んでいた。
時折優れた人間がエルフと交わり、ハーフエルフという特殊な種を得ることがあるが、その例はほとんどゼロに等しい。
人間の憎しみと怒りとを利用し、増幅した魔軍は、数の多さで、邪魔なエルフを排斥しようと試み、エルフたちは種全滅の窮地に陥る。
しかし、一部の柔軟なエルフの集団たちが、逆に魔物の力と交わり、その強大な戦闘力を利用することを試み、血を使い儀式を行って、従来のエルフたちよりも、より強大な戦闘能力を得ることを獲得した。
その魔族の血を利用して生まれた種族をダークエルフと呼ぶ。
その儀式は、本来は守るべき種族たるエルフのために行ったのだが、それは最後の手段であり、種族存続のための愛からの行為であったが、エルフの長老は、魔族からの危機が去った後、ダークエルフたちを異端として扱い、エルフの種族から排斥することを決定し、彼らは同族だったエルフたちから、殺され、かつ追われる立場となった。
彼らの本来の目的はエルフ種族の絶滅から救うための苦肉の策であったはずが、結果的には絶滅を救っても、自らが排斥される立場となり、本来の種族であったエルフたちに長年の恨みを残すことになる。
ダークエルフたちはエルフよりも柔軟に対処できるが、自然の力と決別し、魔物の力を取りいれたことから、エルフよりもはるかに寿命が短いが、それでも圧倒的に人間よりも寿命は長い。
また、ダークエルフはすでに魔族との血を交わらせているために、人間と交わってもハーフが誕生することはない。
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