お元気ですか?あなたと別れてからだいぶ時間が経ち、あの頃の未熟な自分が懐かしく思います。今もまだ愚かではありますが、少しだけあの頃とは違ってきたことがあり、前向きにもなり、持っている技術も上がり、あなたの心に届くようなものをより高いレベルで作れるようになったと自負しております。
したいことは山積みで、今や望むものを何でも手に入れられるという自信もついてきました。あとは時間と目的に対する努力の積み重ねです。基本的な人格はあまり変わっておらず、破天荒で素っ頓狂でちぐはぐでどこか外れているままですが、そのくらいがちょうどいいと思っています。
他人と同じ視点では、見えるものも見えず、作るものもまたつまらなくなってしまい、常に自分を超えなければならないのに、自分の中に壁を作ってそれを遵守しなければいけないという愚かさに気がつきました。
このことはネガティブなことにも最も言えることだし、ポジティブの中にも工夫を入れるという意味においてとても重要です。
あいかわらず、誰かのために生きていたいと思っていますが、人に対して憤りや怒りも覚えます。自己弁護もします。それを包み隠さずに素直に出して生きていくつもりです。私の創り上げたものは、きっと私の死後からようやく私というイメージを離れて初めて評価されだすと思います。そして死後数百年でも残っていくようなものを目指して日々積み重ねています。
あなたはどうお過ごしですか?
まだ何かを作りたいと思って作っていますか?
少しでも幸せになっていればよいのだけれど。
私はもうすぐ歴史の表舞台に出ます。私の存在は時代が生むべくして生みました。時代が私を呼んでいる。そう考えると、今までの苦しみや恨みが自然と消えていき、これもまた仕組まれた宿命だったのだとようやく気がつきました。
あなたとのこともそうです。あなたが私を生まれるきっかけを作りました。肉親を置いて、生涯において最も感謝すべき人はあなたを置いて他にはありません。私に生を吹き込んでいただき、ありがとうございます。
もっと密度が濃ければと贅沢を望んでしまいますが、このタイミングでゆるゆると人生が進んだのも、結果的に運命だったのかもしれません。そして今年、私は書くべくして作品を仕上げました。
この作品は今までの自分の人生に決着をつけるために書き上げました。また思いの他完成度も高く、作品としても人々の前に立ちふさがり続ける大きな壁となることは間違いありません。
どうあがいても私は人とともにしか歩めない。そして愚かさも素晴らしさも肯定して、彼らを見つめていかなければいけない。作家とは、人の極限を見つめ、己も限りなくそこに近い状態に置いて、常に精神的危険性を抱えて生きていかなければいけません。このことは、私がこの道を選んだことに背負う宿命でもあり、苦悩でもあり、孤独でもあります。
私は自分の愚かさをさらけ出して、苦悩を背負っていきます。もう、覚悟はできました。寂しいけれど、これも私の選んだことです。あなたからいただいた第二の人生、疾走していこうと思います。
本当にあなたにはありがとうを言いたい。
紙面にてお会いいたしましょう。
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