前にNHKのクローズアップ現代で、密漁のことをやっていた。
あわびやうにやなまこなどをごっそり持っていって、資源が再生する余力も残さずにかっさらっていくらしい。
漁村の人たちが、せっせと海洋資源を豊かなものに戻そうとがんばっている時に、根こそぎ大小かまわず持っていく。
情の欠片もない。
その時に密猟者のボスが「一日五万で仕事やらないかって言ったら、誰だってやるでしょ」みたいなことを言っていた。
確かに一ヶ月苦労に苦労を重ねて、ようやく15万稼ぐのと、一日5万一気に稼げる楽な商売、どちらがいいかといったら、犯罪ではなかったら、みんな5万のほうに行きたいと思う。
話はそのことではない。
実は、ドアホな人がいて、出会い系商法のマニュアルを無防備にサーバー上の見れる場所に置いてあった人がいて、ごっそりダウンロードしてしまった。
mixiやYahooなどを使って、エロブログまで誘導し、出会い系に登録させるというもの。
一人500円、二時間やって6人。
テンプレートはすでに用意されていて、「みんなが同じ文章だと契約率も下がるので変えてください」とのこと。
肝心のサイトには何があるかというと、かわいこちゃんの写真と、顔の写ってない下着や、裸ギリギリの写真とか、つまり日記形式で官能的なことが書いている。
色気で釣ろうという作戦。
もうね、AVの画像のキャプチャーまでしていて、たくさんエッチな画像を用意している。
で、期間限定公開とかして盛り上げている。
つまり、男性向けの商法ですな。
IDは消されるから常に複数用意して置いてくださいとご丁寧に支持まで出ている。
何も生産していない、内容のないマネーゲームでしかない。
ただパソコンの前に座って、単純作業をしていれば、お金が入ってくる。
なぜこのようなことがまかり通るのか。
つまり彼らは生活するためのお金というものが、どのような手段でも、お金になれば、結果的には同じことだと思っていなければ、できない。
辛い労働をして10万。
パソコンの前でひたすら掲示板にコピー&ペーストを繰り返して、荒らし行為を繰り返し10万。
結果だけ見れば、どっちも10万だと。
見た目も同じ1万円札10枚。
どんな違いがあるんだと。
しかも、迷惑はかかっても犯罪にならない、というレベルになると、余計に開き直れる。
例えば、
「お金を稼ぐというのは大変なことなんだ」
「あっそ。じゃあ楽に稼ぐわ」
「そんな人様に迷惑かけて稼ぐ金なんていいわけがない」
「だって俺オヤジみたいな生き方したくないもん」
なんて言われたら、親だったらこの開き直りように面食らうと思う。
ごく少数の人間ではあるかもしれないが、物事をあまりにも合理的に考えるあまり、機会のシステムのようにしか物事を考えない人がいる。
だから、他人に迷惑がかかっていようと、結果として同じ現象(目的達成)が起きれば過程をごっそりチャラにする。
これはもう犯罪者の理屈。
たぶん、最近同じ思考回路で犯罪が多く起きているような気がします。
目先の結果だけを見る。
あいつがいなくなれば。
これがこうなれば。
お金が手に入ればいい。
だから結果を得るために強硬手段に出る。
誰か、辛い労働で得た10万と、人に迷惑をかけたままで得た10万。
その10万で買えるものの結果に、いかなる物理的な違いがあるのか、うまい答えを出せる人はいませんかね。
お金の価値とは、どこに発生するものなのでしょう。
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