「え?知らないんですか?」
「知るか(爆)」
教えてくれたのは中学生の女の子。
そのサイトの場所はと聞くと、もう小学生のときに教えてもらったのでなくなっているみたい、と言った。
小学生の低学年が二万円。
中学生だと五万円。
結構高い場合だろうが、彼女らにしたら破格の金だ。
新入社員がいきなり初任給で手取り二百万手にするのと同じくらいおいしい話だろう。
こういう話を聞いていくと大学での授業が薄っぺらく感じる。
大学の教授たちは常にクリーンな状態を保たなければいけないから、ドロドロの裏事情や、当事者たちの生の心理状態、声まで迫ることは難しい。
本当の情報を手に入れるには、自分も汚れるくらいの覚悟がないと、真剣には向き合えない。
本当の実態が浮かび上がらないよな。
私が聞いた子は、小学校から荒れた環境らしく、先生がまったく無力な状態で学校が成り立っていたらしい。
ネット環境や猥褻物の流通、情報などをいくら規制しても、実態を隠蔽するような体質では被害は広まる。
その子たちの親は子供の将来というやつをあまり心配しないらしい。
「(集まりなどで)そういうこと話し出すと、うざったがられてましたよ?私聞いているだけでしたけど」
「なんで?おかしくない?」
「そういう大人のほうが少ないからじゃないですか?」
「いや、そうだけどさ…」
やりきれない。
「親のほうが子供よりたち悪いですよ。子供が許しても親が許さないことのほうが多いですから」
「お金って汚いですよね」
中学生が「大人は汚い」とか「お金は汚い」とか「早く死にたいです」とか、そういうことを言う環境ってどれほどなの?と思った。
こういう事例はまれかもしれないけれど、少なくとも数パーセントは存在している実態だと思っている。
下記に内閣府の資料のアドレスを書いておくけれど、私が接してきて、なんらかの性的な被害にあっている場合、ほとんどは身内には話されないことが多い。
自分が大変な目にあっているのに、親に話したら怒られるのではないかとか、迷惑がかかるとか、周囲のことを気にして、自分の胸のうちにとどめておこうとする。
加害者も被害者のそういう心理を知っていて、悪用する。
悲惨だ。
「日本って先進国だよな?」
「みんな知ってますよ。五万って安売りしすぎですよね」
その子は「金が汚い」と言った。
でも私は説明した。
「包丁持ったからって、全員が殺人犯になるわけじゃない。ようは道具の使いかたなんだ。汚い人間が使ったら、その道具は汚れたものになる」
規制が大事なわけじゃない。
そういう環境があっても、被害にあっても、きちんと素直に打ち明けられたり、誘われても絶対にしないような心持が大事なわけで、今の親たちが、学校が、周囲が、他人に優しい社会を作り上げようとするみんなの努力が必要なんだ。
その子は言っていた。
「今の日本っておかしいと思いますよ」
中学生の女の子にそう言わしめる我々の社会とはなんなのだろう。
http://www.gender.go.jp/dv/chousagaiyou.pdf
内閣府の調査によると加害者は顔見知りが多い。しかも特に身近な配偶者が入っていることに驚く。子供は被害者であっても加害者がごく親しい人間の場合、かばったりする。加害者が犯罪を行っているのは間違いない。しかし被害者の気持ちも考慮するとなると、周囲の協力的な体制、被害者をあたたかく迎え入れるような深い懐が必要だ。
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