「もし、俺の知り合いに作家とかいたら自慢しちゃうなぁ」
そんな言葉を聞いた。
そういう話って、今まであまり好きではなかった。
その人の力ではないことを自慢げに語ることの小ささと言うか、自分がしたことでもないのに自分がしたことのように自慢げにかたる人のことがあまり好きではない。
しかし、ちょっと待てよと考えてみた。
商品とか、芸術品とか、そういう類のものが広まるのは、「その人が他人に話して、なおかつ自分にメリットがある状態」じゃないと他の人に話す気が起こらない。
つまり、自慢することによる優越感とか、感動したから知ってほしいとか、あのアイドルグループめっちゃかわいいやんとか、ドラマ面白いとか、いいと思ったから聞いてとか、自分が他人に話すことによって、自分の中のなんらかの感情を他人に分けたいと思うから話すのであると考えた。
そこから私自身のことを考えるに、私の作品には、「他人に話すことのメリットが少ない」と考えるのが妥当ではないかという考えに至っています。
はて、他人に話してメリットが出るものを作るには、感動とか、共感とか、なんか知らんけどすげえなとか、何度でも読みたいとか、「あるある~。あるよね~」とか。
とにかくその人の中に「これはいいものだから広めなくちゃいかん!」という使命感のような、優越感のような、勇気のような、思い入れのような、もろもろの感情を沸き起こすものを作らなきゃいけないという結論には至りました。
しかし、感動を呼び起こす商品を簡単に作ることができたら、誰もが作るわけです。
自分はどうすればよいのか、どうしていけばよいのか、まだしっかりしたものが掴みきれていないのが現状。
今日もちびっとずつ進む私。
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