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あさかぜさんは見た

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06/05

Mon

2006

理由なき犯罪の時代へ

最近、職業病なのか、まったく知らない人のことを考えて、その人の未来の危険性を案じたりしているために、ひどく精神が疲れている。
相手の性格の絞込みと、行動分析が完了すると、まるで人形劇のようにリアルにその人たちが動き出して止まらなくなる。
なんで、小説にしないかというと、最近の人の行動は私から見れば、どうにもワンパターンのような気がする。
なぜ、ワンパターンかというと、たぶん心に持っている欠落や、感情形成が似たようなものだからだと推測する。
理由はいくらでもあげられるが、現在の経済的、社会的な仕組みが人へ与える影響と、そして「情報」が、人を画一化させているのではないかと、直感的に感じている。
ワンパターンだといっても、そこへひとひねりか、ふたひねりくらい入れられなくて話として面白みが出せないのは、明らかに実力不足といわれればそれまでなのだが。

話は変わる。

最近、自分自身と周囲の無力さを感じている。

自分は最近、「あ、この人、この男にこれから先、いいように扱われるのにどうしてこんな男についているんだろう」とか思っても、その女の子は完全に男に没頭しているのでなんともできない上に、自分は他人だから口出しできずに、眺めているしかない。
もし自分が動けるとしたら、事がすべて終わって、その女の子が傷ついてからだろう。
事後処理ということだ。

法律について考えてみる。

経済的な法律については、リアルタイムで関わってくるが、それ以外の法律は未来のことについて裁くことができない。
つまりこれも事後処理になる。
例を出すと、未来に確実に殺人を起こすであろう事が推測できても、現在逮捕することはできない。
完全に事後処理ということだ。

事件が起こってからのコメンテーター。
もっともらしいことを言っているが、範疇は狭い。
あんなものは慰みにもならず、ただのコメント以外のなにものでもない。

社会を構成する人々のほとんどが、世界のマネーゲームの事情に取り込まれる。
上から下へと徐々にその影響力が、無視できないほどに、「金」への観念が広がってきている。
つまり、たとえ「世のため人のため」に動こうとしても、企業組織である限りは「利益のため」に動かなければならず、逆にそうしなければ、「世のため人のため」の理念すら貫くことができなくなること。
いつの間にか、その価値観が逆転してしまうジレンマが起きてしまうこと。

未来を作れる人が少なくなってきている。
未来を正常に作れる社会構造ではなくなってきている。

損得勘定で動く大人が損得勘定で物事を捕らえる子供を大量生産する。
これは、今誰が逮捕されようと二十年後には立派なマネーゲーム大国ができあがるわけで、誰もそのことを考えようとはしない。
そうなることによって、出来上がる国民性。
そうなることによって、出来上がる虚無的で刹那的な心情。
「ルールを守ってるでしょう。何がいけないの?」
「誰にも迷惑かけてないし。あんたこそ私にとって迷惑なんだけど」
際どいプレーが常套手段となる、乾燥した人間が出来上がる。
責任感と社会性の欠如した、刹那的な人間。
「楽しけりゃ、いいじゃん」

10年、20年後のことを言ってもどうしようもないし、誰もこの記事について危機感すら抱かないと思う。

最近の犯罪を見て思うのは、本当にこの人には理由があるのだろうかと思ってしまう。
わけもわからずに抑え込んできたフラストレーションが一気に心のたがを外すような突発的な事件。
年々、本人すらも意識できなかった負荷の積み重ねと、そして、その背後にある「健全なるコミュニケーション不足」。
あいかわらず減らない自殺者。

表面に出てきたときにはもう遅い。
すべてが、事後処理的になってきている。

それで、本当に国民は満足しているのだろうか。

ニュースが流れる。
半年たてば綺麗に忘れる。
あの時思っていた気持ちも、問題意識も、日常の中に流されていく。

本当にこれでいいのだろうか。

理性で考えるコメンテーター。
相変わらず綺麗事でしか捉えない国民。

もう、そういう時代じゃないんだよ。
誰かが汚いことしていかなきゃ、掃除はできない。
汚れないで汚物処理ができるかというと、物理的にも不可能だということはわかるでしょう。

そういう、際どい時代になってきている。

私が考えている突破口はただひとつだ。
国民や地域が本当に一体となって、新しいコミュニティーと、繋がりを作ること。
国民が国を作るというよりも、もはや中央集権型からの脱却をし、地方分権的な機能を強化させ、主な機能を中央に集中させるほかは、政治的な機能や、立法的な機能を、ある程度市民へと返還すること。
国民が国や地方の荒廃を国や役人のせいにすること自体、馬鹿げている。
よりよい国は、常に自分たちで作っていかなければならない。
そういう意識が芽生えなければ、何も変わらない。

と、思う。

誰か、一人でも考えてくれれば、人間のエゴイズムを考え、自分もその例外ではないことを知ることによって湧き上がる、得も知れぬ嘔吐感も、少しは薄れるかもしれない。

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プロフィール

HN:
あさかぜ(光野朝風)
年齢:
45
性別:
男性
誕生日:
1979/06/25
自己紹介:
ひかりのあさかぜ(光野朝風)と読みますが光野(こうや)とか朝風(=はやぶさ)でもよろしゅうございます。
めんどくさがりやの自称作家。落ち着きなく感情的でガラスのハートを持っておるところでございます。大変遺憾でございます。

ブログは感情のメモ帳としても使っております。よく加筆修正します。自分でも困るほどの「皮肉屋」で「天邪鬼」。つまり「曲者」です。

2011年より声劇ギルド「ZeroKelvin」主催しております。
声でのドラマを通して様々な表現方法を模索しています。
生放送などもニコニコ動画でしておりますので、ご興味のある方はぜひこちらへ。
http://com.nicovideo.jp/community/co2011708

自己プロファイリング:
かに座の性質を大きく受け継いでいるせいか基本は「防御型」人間。自己犠牲型。他人の役に立つことに最も生きがいを覚える。進む時は必ず後退時条件、及び補給線を確保する。ゆえに博打を打つことはまずない。占星術では2つの星の影響を強く受けている。芸術、特に文筆系分野に関する影響が強い。冗談か本気かわからない発言多し。気弱ゆえに大言壮語多し。不安の裏返し。広言して自らを追い詰めてやるタイプ。

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