「時間を無駄にするな」と言われた。
「先送りにして、出版が遅れるようなことがないように」
だらだらやっている自分がいて、気が散る自分がいて、集中できない自分がいる。
弱い自分だ。
長編を書くのは辛い。
ましてや、メッセージ性を強く含むものならなおさらだ。
いろいろと気に入らないものの中に、過去の名誉を使って自分を権威化して、誰かに高圧的な態度をとること。
過去の名誉をいつまでも自慢すること。
これが好きではない。
あんなもの、過去の産物であり、一過性のものであり、人間を欺くための幻に過ぎないものを、どうして人間はあんなものに憧れるのだろう。
と、言いつつ、直木賞を狙っている。
今作っている作品にどうしてもつけて欲しいという願いがある。
文学としては少し卑怯な手段だが、不思議なもので、名誉がついたりすると、人はあからさまに昨日までの見方を一変させる。
不思議なものだと思う。
人間も作品も、ただ存在し続けたものが、権威付けによって、今日からの瞬間がらりと変わってしまうのが名誉。
そんなまやかしにも似た道具でしかないものなのに。
それをいつまでも自慢する人間を私は信じない。
そういう人間には何かしら意図的なものがあるからだ。
で、そういうものを見ると気が散る。
で、そういう人が多いのでなおさら気が散る。
なんか、本当、弱い。
時間を大切に。
弱さが自分を苦しめているだけ。
敵なんてどこにもいない。
自分に負けているだけなのだ。
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