同じ立場になって、始めてわかったことがある。
私から、一言付け加えるとしたら映画の最後の点にある。
カポーティの崩壊は、死刑にあったのではない。
まだその時点では、再生する可能性は寸分でもあった。
しかし、その寸分の再生すらも奪った一番の原因は、
「冷血」が名声と富を限りなく吸い上げてカポーティに与えたという点にある。
作家の苦悩は、本当に人間に向き合った後、作品を書いた後、その何倍ものことが作者に降りかかる。
その苦悩は、想像に絶する。
でも、今私は、その端だけ、なぜカポーティが崩壊したか、その切れ端だけ、理解できるようになった。
「金脈」…欲望には殺されなかった。
純粋な精神ゆえに、死んでいった。
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