ちょっと物凄い面白い会話をしたので、そのことを書こうかと。
話の始まりは雑談の中で私が、
「今ね、現役中学2年生の女の子と時々話すことがあるんだけど、自分で同人っぽいエッチな話を書いたりするんだって。それで、エロ本とか読んだことあるの?って聞いたらそうでもなく、エッチそのものの経験もない。自分ですることすらも気持ち悪いとか言う。それなのにどうやって書くの?って聞いたら、妄想しまくって書いてますって言う。ノートに書いているみたいで、共通の趣味を持った友達にも見せているらしい」
そうしたら話し相手の女性が食いついてきた。
「あー!うちらの世代はキャプテン翼だったわー。次が聖闘士星矢(セイントセイヤ)ね」
「あー、なるほど。絵的にね。なんか美少年系のを絡ませたくなると」
ちょうど彼女らの頃はジャニーズが盛り上がってきた時代で、彼女たちのちょっとしたBL(ボーイズラブ)的な楽しみを増したのが「光GENJI」の存在だったという。
今でこそ公然の秘密として扱われているジャニーさんの特殊な性癖による所属タレントとの関係性がうわさされ、それが彼女たちの間でも流行り始める。
妄想で描いていることが実際に行われているらしいという現実感がより彼女たちのBL系漫画の妄想の手助けとなったことは言うまでもないことだった。
不思議な話、どこで知ったというわけでもなく、なんとなく妄想で書いちゃうのが凄いところ。
当然セックスの快感とか、自慰すらもしないような女の子が「こうしたら気持ちがいいらしい」という妄想だけでお話を練り上げていく。
ある意味人間の創造性の力ってやつを見せ付けられる。
今のBLとか妄想系小説を書く女性たち、たとえばジャニーズ関連でも「妄想力」をいかんなく発揮している。
「こうなったらいいなぁ」「こうなって欲しいな」「こうされたいな」「こうしたいな」
なんて妄想がどんどん膨らんで勝手にお話を作り上げてしまう。
それは実際にしているからとか、肉体的に知っているってことでは全然なく、妄想につぐ妄想の積み重ねによって勝手に出来上がってくるパラレルワールドなのだ。
だからむしろその女の子たちにおけるBL、セックス系などの妄想作品群は男性のように性的な欲求を発散させるというよりも、性的な好奇心などからくる「ハラハラドキドキ感」ってやつを純粋に楽しむためにあるようなものなのだろう。
でも本当に不思議なのは特に性の知識を直接的に吸収していかなくても、なんとなく妄想だけでエッチなお話などが出来上がってしまうというところだ。
かく言う自分も確かに漫画などを読みながら綺麗な女の子とこうできたらいいなとか、たとえば最初は抱きしめられないな、キスされたいな、などなど、自分が「したい」「されたい」妄想がどんどん膨らんでいった時期があった…で、今でこそ「妄想力」をいかんなく発揮しているわけですがね。
素直なところ男性からだと「エッチな話読んでたらエッチなことしたくならない?」って単純に考え付くけれど女性の場合って「エッチな妄想」と「体の反応」っていうのは一致してないことが多い。
あくまで「妄想として楽しむ」というのが一番のポイントなのだろう。
人間って本当に理屈で筋の通ったことをしていくわけではない。
今書いたようにエロ本なんてなくても勝手に妄想だけで作り上げてしまうのだから。
例えば規制したって中学生でさえ妄想して作り上げてしまうのだから規制しても水面下にもぐるだけのように思える。
そりゃあ、極度にダメなものはダメと言わなければいけないけれどね。
妄想は妄想で勝手に暴走する。だからといって女の子たちは「現実でやりたい」とは思ってはいない。
当然当人たちだってそれが現実だと思ってないし、本当に「こうなったらいいな」っていう願望の積み重ねによってできたものだ。
当然それがあったからといって現実で起こる可能性が極端に少ないのは、最初から「現実でしたい人間」と「妄想だけで楽しむ人間」の両方いるからだろう。
それらが同じ土俵の上で同一視されていることに問題の争点があるのではないかと思う。
それでは当然、喧々囂々としたまま解決が見られないのは当然のことである。
どちらもコレクターにはなるが、質はまったく違う。
しかし傍目から見分ける手段などは存在しない。そこが問題を混同させて生理的な嫌悪感を増加させていく要因になっているのだろうと思う。
これは男性における「エロ本」とはまったく違うものなのだなと思いました。
今でこそ産業として発展しているけれど、まったくなくなったとしても完全に消滅することはまずありえないでしょうね。
[3回]
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