なんか、別に流行っているというわけではなく、昔からこの手の「サクラ商法」というのは、テレビショッピングをはじめ別に珍しくもなんともないのですが、ここんところは素人に「この商品の感想書いたらウン百円」というお仕事も出ていたりするので何がサクラなのかわからなくなってきていますが、今日は感想文における一人十色、サクラ感想を作って遊んでみようと思います。
他人の文章あげて遊ぶのもなんなので、自分ので。
http://p.booklog.jp/book/23898「ゆきのひとひら、知らせる。」
まずは高評価レビューから
(普通)
・はじめてこの作者の作品を読ませていただきました。
作者が北国出身らしいこともあり、雪国の情緒が詩的な文章からよくわかります。
すらすらと読めてイメージしやすく、子供とのわだかまりを解こうとする「気付き」が自然を絡めた優しいタッチで描写されていて、読後もさわやかな感じがしました。
これからこの作者の作品ひとつひとつ丁寧に読んでみようと思います。
(感情)
・旅行で北海道のスキー場に行った時「しばれる」ぐらいの寒さを体験しました。
家族で行ったのですが子供が雪をじっと見ているので声をかけたら「雪の結晶が見える」と言って見せてくれたことを思い出しました。
大人と子供との関係と家族というものを改めて考えさせられます。
奥さんがとっても優しいのですね。
さりげない優しさにあたたかみを感じました。
寒い景色の中にほっとする人情味があってよかったです。
(ファン)
・光野朝風さんの作品を楽しみにしているものです。
いつも細かな描写から感情の些細な動きがよくわかります。
自然の冷たさと人のあたたかみ、北海道の出身だとあたりまえの景色なのだと思いますが、やっぱり住んでいないとわからないことってあるんですよね。
自然の光景や、家庭の一場面、子供のちょっとしたすね方など目に見えるようです。
また作品出来上がるのが楽しみです。
(書評風)
・叙情的な文章と自然描写から人間の揺れ動くさまを描いている。
子供を持つ父親もかつては子供だということをいつしか忘れて生きていってしまう。
子供と親との関係の視点にふと父親が気がつき内省する過程を盛り込むことで忘れていた「当たり前」に気づくあたりは作者の祈りを感じた。
詩情をふんだんに盛り込む作者の描写力に底力を感じる。
次は低評価
(普通)
・どこにでもあるよくある話かなと思った。
文章が安易で特に目新しいものはなかった。
淡々としすぎてメリハリがない感じ。
あまり楽しめませんでした。
(感情)
・なんか実感わかなかった。
美化しすぎかな。綺麗過ぎるところが好きじゃない。
なんでもかんでもいい感じに書けばよい作品になるみたいな安易なシナリオでもっと家族との関係をしっかり書いてほしかった。
雪の中で色々思っていたけど、孤独な感じがした。
一人で納得している感じ。
(アンチ)
・素人の文章読まされているのがまるわかり。
流暢には程遠く分自体に練りこみがなく、腕も上がってない。
似たような話を々使い回ししている印象で引き出しが少ない。
またこういう話?という感じ。
引き出しの少なさが見えてきた。
売れない作家の典型。
(書評風)
・短編は一文一文を大事にしなければならない。
そして一番最初の一文の引き込みで短編の魔力の引き込みは始まるが、最初が弱すぎる。
もっと推敲を重ね、散漫な文章配列の中に図太い骨を入れなければ印象に残らない話として曖昧に消えてしまう。
特に一人の父親の「家庭観」が薄く、読むものに家庭を持っている男の重荷がじんと迫ってこない。
それだけに子供との関係も、とってつけたようなさっぱりとした印象を受けてしまう。
最後の締めも弱く完成度は低い。
実力不足の感が否めなく、これから作家としてやっていくには不安な要素が多くとても他人にお勧めできない。
・・・とまあ、こんな感じでどうでしょう。
物は捉えよう、見方によっていくらでも評価は変わる。
自分で考えるだけでもこれだけの意見が出る。
褒められて嬉しくない人はいないだろうけれど、批判されて反発するのはどうだろうと思うところがある。
なぜって、他人の主観は変えられないのだから。
作品を読んで感じたことがその人の真実であって、小説は事実や現実をルポのように突きつけるものではない。
批判でも一番良心的なのはこの中間あたりかな。
たとえば、
・やや文章の練りこみが弱いものがありつつも、推敲を重ねていけばよい作品へと生まれ変わりそうだ。
情緒的な文章がうまく、周囲の環境と心情を絡めて描くことがうまい作家さんのようです。
ただ現実感がしっかりしないことには幻想との対比として浮き立ってくるものがなく、それは家庭を持つ男性と子供との対比にも言えることだ。
視点が素朴で読み飛ばしがちかもしれないが、冬の感覚がよく出ている。
次回作品に期待。
こんな風にだめなところとよいところを出してくれるのが批判として非常に良心的かな。
じゃないと感想者の趣味の相違か否かが判別できない。
それだけに分母が大きくなければ作品にとってよい意見なのかそうでないかが見えてこない。
アマゾンでは関係者が作品に高評価を与えることがあるけれど、やっぱりプロでありたいなら「いいもの」残したいっていう欲求がないといけないよね。
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