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あさかぜさんは見た

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11/26

Tue

2024

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01/23

Tue

2007

鶴岡観光 日本酒と米

生粋の庄内人はとても内気だ。
シャイ、というレベルではなくて引っ込み思案である。
内気ではあるが、どこか人情味がある。
そこらへんは、そっけない都会の人とは違うが、なかなか打ち解けるまであたたかさはわからない。
今回の旅で出会った人々は皆あたたかみに溢れる人々だった。

まずは羽黒山へと出向きました。
「羽黒山階段」

雪が少ないとはいえ、山はまだ溶けつつも残っている雪があり、もう階段も坂状態。雪国で育っているので、苦戦と言うほどもなく、滑り落ちることもなく、降っていったのですが、雪に足をとられたりしてちょっと大変でした。
少し行くと滝が見えたので撮ろうかと思いきや、近くに看板があり、上流にダムがあるので川の水量に注意してくださいとのこと。びくびくしながら滝を撮りました。
「羽黒山須賀の滝」

さらに奥へ五分ほど行くとお目当ての五重塔が森林の中に溶け込むようにして見えてくるのがわかりました。
「羽黒山五重塔」

建築物なんてまだあまり詳しくないので、なんとも解説ができないのですが、見事な作りだということはわかりました。小さいですが写真みてもらってもわかるとおり、屋根のあたりなんか細かくてただただ見入るばかり。
林の中に溶け込みながらも、近づいてみてみれば荘厳なものです。
「羽黒山五重塔全貌」

五重塔を写真に撮り、お昼時になったので近くのお店でそばと麦きり(うどんのようなもの。つるつるしてこしがある。うどんよりやや細め)を食べたのですが、つゆに感動。なにでとった出汁だと聞いたら飛び魚らしい。
このつゆは本当にうまい。ちなみにりんごもサービスでいただいちゃった。さっくりとして甘かった。
やんわりとした甘みの中に深いコクがあってぼやけた感じもない。塩分とのバランスもよく、あくまで塩っぽい棘が一切感じられず、つゆを口に入れれば口の中で風味が広がるのですよ。それでいてさっぱりしている。
んんん、うまいっ、本当にうまいつゆでした。
同じものかどうかわかりませんが、とびうおのつゆ、一度ご賞味あれ。

こっちが出汁用のとびうお。






ちょっと多めの昼食を済ませた後、お土産やを探しているとすぐ近くのお土産やさんの中からかわいいご婦人がひょっこり「入っていきませんか?」とのお誘いを受けて、誘われるままに店内へ。
お茶をいただいて雑談を交わしたのですが、藤沢周平はテレビや映画などで取り上げられてようやく地元にそんな人がいたのかとわかったという。
まあ、作家ってなかなか仕掛けるというよりも、作って待ち続けるというか、ひたすら孤高の中で洗練させていく職人というほうがいいかもしれない。
特に藤沢周平ともなると余計に職人肌っぽくなる。
とても笑顔の素敵な方でしたが、世間話は続く続く。札幌に住んでいても東京なんて場所で人の流れを見ると、一種異様な感じがしたものですが、やっぱり似たような感覚らしく、のんびり暮らしている身には追い立てられて過ごしているようなせわしさが奇異なものとして見えるのでしょう。
慣れちゃうと気がつかずに、しょうがないこととして受け流すのですが、せわしいことに慣れて大事なこと忘れちゃうのもまた確か。
効率至上主義には人情の差し挟む余裕は少ないですからね。
そこで庄内米がおいしいと勧められたのですが、家に帰るまでにもどかしいので購入は見送り…と言っても、すぐに食べる機会があったのですが、札幌に帰ってきて米食べてみて庄内米の凄さがわかった。
飲み屋でお客さんが「冷えてからすごい」とか言うのも納得。甘みももっちり感も弾力もよい具合の隠れた上級の米です。
これだけ米がうまければさぞや酒も…と思ったら、これもまた大当たり。
例えばちょっと隣の県の新潟とか秋田とかいくと、日本酒は飲んでいるうちに日本酒特有の臭みというか甘ったるさというか、もやもやしたものが胸のところに残ってくるのですが、山形のお酒はそれがなく、スパッと切れるような透明感のあるものでした。




鶴岡のお米は「はえぬき」「どまんなか」という名前で売っているらしく、楽天でも人気のようです。
一度このお米を食べてしまうと、なかなか他のお米が食べられなくなってしまうかも。米一粒一粒のたきあがりがしっかりしていて、おにぎりにしても、ボソボソではなく、ハフハフした感じが楽しめます。
山形結構いいものがたくさんあるのだなあ、としみじみ感じたのであります。




おすすめのお米、ぜひ一度どうぞ。

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01/23

Tue

2007

藤沢周平小説を片手に鶴岡を訪ねて

先週、藤沢周平小説を片手に山形県まで行ってきました。
最近は山田洋次監督が藤沢周平作品を映画化しておりますが、その藤沢周平が生まれ育ったところが山形県の鶴岡市なんです。
それでロケ地も鶴岡周辺ということで、どんなところか小説片手に行くのも味なものと思いフェリーに乗って行ったわけです。



フェリーは苫小牧港から秋田・新潟港行きのが出ていて、冬の日本海もなかなか乙なものとか思いつつ、甲板に出て出航後20分で飽き、やっぱり寒すぎていかんと震えながら船内に戻りました。
なんせ片道5000円とちょっとでいけるので、飛行機で行くよりずっとお得です。
今は札幌から東京まで航空運賃は一万五千円を切っているのですが、地方空港は東京より近いといえど二万をゆうに超えるのが普通です。
それでいて、鶴岡市内には「空港を利用しよう」みたいなことが書いてあって、唖然としながら見るわけですなぁ・・・安いほうがいいに決まってるのにね。
「フェリー」

秋田につくまでに「たそがれ清兵衛」と「暗殺の年輪」を読んで、初めて藤沢周平小説を読んだのですが、すっかり藤沢ワールドにはまってしまい、切々とした人情味溢れた世界と野の花のような、目立たぬながらきりっとした人物と世界描写に恐るべきものを感じつつイメージを膨らませておりました。
「たそがれ清兵衛」は、色んな性格の剣士がいて、それぞれ剣を抜く理由があって、その剣を抜く背景に人生観があるのです。剣士というからには男っぽいイメージを思い浮かべるかもしれませんが、家庭や女性への淡い気持ちありの「人間」のお話です。だから正確には「剣士の話」というには多少語弊があるかもしれませんね。
それで、こういう土臭さや人間臭さが藤沢周平の魅力なのかと思いつつ、「暗殺の年輪」を読むと、最初の「黒い縄」で、土臭さが一気にバシャリと水で洗われたようにおもむきの違った女性の切ない恋愛の話になっていて、船の中で目頭と胸を、しとっと濡らしてしまったわけです。
藤沢周平の作品は権力や事情など、どうしようもない事情に振り回されながらも自分の道をいく人の姿がよく描かれています。
もうこの二冊で、すっかりやられちゃいまして秋田に上陸しました。

苫小牧港を19時に出て翌日7時あたりに秋田に到着したのですが、秋田港の近くに綺麗なビルがありましてね、行きの時はなんとも思わなかったのですが、帰り駅から港まで離れていて、タクシーで港までいったものですから、なんですか?あれ、と聞くと、展望台と言うものですからさぞ夜景が綺麗なのかと聞くとそうでもなく、「夕日は綺麗ですよ」との言葉に、じゃあ夕日専用の展望台ですかと突っ込むと、いわゆる第三セクターってやつで、無駄な金かけて意味のないものを作って、結局無駄になってしまって借金残るってやつだったみたいです。
「札束の塔」

秋田の人を代表して言っておきますがね、「金返せ!」と。
人の金だと意外にバンバン使えちゃう神経ってよくわかるのですがね。
そういう神経になるとワルですな、ホント。

秋田駅はそこそこ都会というにぎわいですが、そこから普通列車で三時間ほどかけて山形までガタゴトとゆられながら行くのです。
行きのフェリーでも多少揺られましたが、今度は陸でゆられて行きました。
以前新潟に行ったときも、ひたすら田んぼ、田んぼ、田んぼ、田んぼ、という見渡す限りの田んぼを見て、やはりすぐ飽きたものでしたが、今回はっと気がついたことがありました。
秋田の農家の顔って燻されたように土っぽくて、頬がほんのり赤いのですね。
ぽつぽつと列車に乗っている人の顔の後ろに広がるのは、田んぼ、棚田、山、民家しかありません。
それを見ると、「ああ…これが日本なのだ」と気がつきました。
「庄内平野」

札幌という都会に住んでいると、東京や大阪のような大都市が日本の姿なのだと大きく勘違いして暮らしていたのですが、この田んぼと棚田と山と素朴な民家の姿こそ、本物の日本の姿で、自分は今まで何も気がつかないで生きてきたのだと思うと、この自分ののぼせ上がった暮らしにショックを受けると同時に東北の寒い地で何百年もの長い間暮らしてきた人々の暮らしを思うと、ぐっと涙が出てくる気持ちになりました。
金があるから、何でも買えるというのではなくて、一生懸命農作物を作って食料を供給している人々、第一次産業に従事している人々こそ、この日本を影で支えている大きな功労者とも言えます。
このことを考えると米や魚や野菜などなどはおいそれと扱えなくなりますね。

山形に入って酒田から乗り継ぎで鶴岡までまた移動したのですが、ところどころに白鳥が見える。
縁起がいいというか、のどかというか、暖冬のせいでそれほど積雪もなく、田んぼが雪に覆われていないために食べるものがあるので恐らくいるのでしょうが、雪じゃなくて雨が降っている。
話を聞くとやはり暖冬で今年は積雪量が激減しているらしい。
暖冬のおかげで札幌も雪祭り前に多少雪がなくて困っているのです。
こちらの雪は北海道でのさらさら雪というよりも、雨に近い。
雪もちらりと降ったのですが、湿り気をおびた重い雪が、じんっ、じんっ、と降る感じでこれが屋根に積もったら家が潰れるのもよくわかるなと納得しました。想像していたよりもずっと重い感じが雪から伝わってきます。寒いと軽いのね。さらりさらりとした感じで。でもこっちは重い。

鶴岡の天気は、ぱっとせず、ほとんどぐずついてはいたのですが、やっぱり小説を読むと多少なりともイメージがわきます。そういう小説内のイメージをなんとなしに駅前は裏切ってくれますな。
どうにも寂れたような感じが否めない。映画も撮って町おこしの起爆剤にもなるだろうに、もったいなさすぎるなと思いました。
でも、都会に行くとすれからしっぽい若者がちょくちょく見えますが、ここはまだ女子校生がスカートの中にジャージという、緊張感のなさすぎるありえない格好でのんびりバスを待っていたりするので、まだのどかなんだなぁとしみじみ思ったわけです。
初日は日本海を見ておしまい。
雨が降っていたとはいえ、荒れ模様ではなく、重々しく鎮座しているような海模様でしたが、何日か張り付いて海模様を観察したほうがよいものが見れたように思います。
また、ここから日本海を望む機会をまた作るかと思い、まずはさよなら。
駅前のホテルの部屋で現地のニュース番組や地方新聞「庄内日報」を見つつ、地方新聞なりのほのぼのとした話題に微笑みを浮かべておりました。
思い立ったら矢のように飛び出てくるものですから予定などなく、明日はどうしようかなどと考えつつその日はおしまい。
「曇り空の日本海」

つづく

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12/30

Sat

2006

己を守るための己の考え
己が心地いいだけの己の考え

人は独善的でしかないのだろうか

「常識」という集団独善

独善が事情というものを背景にしていれば
それはまた別の言葉で言い表せられる

自分の都合の悪いことを相手に当てはめ
「独善」だと言えば
己の独善になる

己のことだけを考えるから独善と言われるのなら
みんな相手のことを考えればいいのだ

みんながみんな
相手のことを思いやればいいのだ
相手が心地よくなることを
みんながみんな
考えていけばいいのだ

献身的であり
誠実であることが
己を守る唯一の手段だ
独善では守りきれない

いつか
破滅する

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12/29

Fri

2006

惰弱な王は殺されるべきなのだ。
暗君は民衆を幸せにはしない。
玉座に座る価値もない。
うつつを抜かし呆けているのならば、今こそ裁きの鉄槌がくだされるであろう。
夢が覚めた時に残ったものがお前の作り出したもの。
王よ。
惰性と怠惰と瓦礫しか残らぬのならば、お前は片足を吊るされた人間よりも価値なき人間だ。
夢は現実に砕かれる。
だが現実が夢に砕かれることはない。
夢を見る前に足元を見よ。
夢を見る前にしかと現実を見よ。
さすればお前の道は常に開かれる。
お前に差し伸べられる手のあたたかみを忘れてはいけない。
王が操り人形であってはならぬ。

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12/26

Tue

2006



THE黒澤でございます。
最近の映画は技術が進んでいるせいで、CGなんぞ使ってごまかしたりするのですが、黒澤映画を見て、馬走る、人走るのリアリティーってやつがわかったような気がします。
やっぱり本当に馬とか人を走らせるリアリティーにはCGじゃできません。
内容は、殿様が三人の息子がいるうちの長男に家督を譲ると言い渡し、その殿様が長男に家督を譲ったからにはきちっとしてもらいたいと、徐々に虐げられ、その隙に乗じた次男が長男と殿との一掃を計っていくのですが、映像の迫力たるや、「ああ、これが映画なんだなぁ」と感嘆させられます。
各陣営によって色分けされた兵馬の動きが芸術的とも言える領域にまで高められており、こういう色彩感覚にあふれた合戦映像も古今東西なかなか見られないかと思います。
とにかく綺麗なんですよ。
練りこまれたシナリオは、まるで芥川龍之介のような簡潔かつ、内容奥深きスパイスがちりばめられていて、二時間半の長さすらも感じられません。
非常に教訓めいたシナリオになっておりますが、本当の「乱の根源」は何なのかということを考えていくと、考えれば考えるほどわからなくなりそうです。
でも「乱を治める」には、「許し」が必要なのではと…というか一番怖いのは「女」だね。
したたかすぎる女は本当の修羅と言えるのでは。

さて、仏はこの人間の世を嘆いているのか、あざ笑っているのか…あざ笑うと思えばあざ笑い、嘆いていると思えば嘆いて見えるこの世の不条理さが、見事に出ています。
ああ…ひとつ気がついたことが…役者も訓練されていて凄いけど…馬も凄い…徹底的に訓練された馬が整列してきちんと走る姿には圧倒された。

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プロフィール

HN:
あさかぜ(光野朝風)
年齢:
45
性別:
男性
誕生日:
1979/06/25
自己紹介:
ひかりのあさかぜ(光野朝風)と読みますが光野(こうや)とか朝風(=はやぶさ)でもよろしゅうございます。
めんどくさがりやの自称作家。落ち着きなく感情的でガラスのハートを持っておるところでございます。大変遺憾でございます。

ブログは感情のメモ帳としても使っております。よく加筆修正します。自分でも困るほどの「皮肉屋」で「天邪鬼」。つまり「曲者」です。

2011年より声劇ギルド「ZeroKelvin」主催しております。
声でのドラマを通して様々な表現方法を模索しています。
生放送などもニコニコ動画でしておりますので、ご興味のある方はぜひこちらへ。
http://com.nicovideo.jp/community/co2011708

自己プロファイリング:
かに座の性質を大きく受け継いでいるせいか基本は「防御型」人間。自己犠牲型。他人の役に立つことに最も生きがいを覚える。進む時は必ず後退時条件、及び補給線を確保する。ゆえに博打を打つことはまずない。占星術では2つの星の影響を強く受けている。芸術、特に文筆系分野に関する影響が強い。冗談か本気かわからない発言多し。気弱ゆえに大言壮語多し。不安の裏返し。広言して自らを追い詰めてやるタイプ。

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