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あさかぜさんは見た

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2012

「まるくなったね」 オンラインRPGでのこと

2年ほど前になるが、半年少しオンラインRPGをやっていたことがある。
だいたいのオンラインRPGには「ギルド」なる団体があり、数十人あたりで構成されている。
ネットゲームと言っても組織運営はマスターの裁量次第となるわけだが、そこで90名規模の人数のギルドマスターをしていた。
最大同時接続人数は40人は越えている時があったので、もうチャットは喧騒状態で3秒目を離したら話が追えないという具合まで賑わっていた。
しかしそれも長くは続かなかった。

たくさんの人数を集めるということは、人数の分だけ希望があり、希望に沿わなければ不満が生まれる。
また実年齢関わらずメンタリティが幼い人間によく出会うのも特徴で、人間関係のトラブルにはかなり巻き込まれた。
ほとんどのオンラインRPGでは某掲示板に「晒し板」なるものがあり、気に入らない行動をするユーザーの名前を晒して、集団で暴言を吐きまくるというネチネチとした陰湿的なものがあるのも特徴ではある。

ギルドは最初はどんどん大きくなっていったが、組織の中でさらに負担や役割を細分化する作業に失敗して、自分が潰れて結局は分散していった。
ネットゲームは手軽に出きるので「俺でもマスターできるんじゃね?」と気楽な気持ちでギルドを立ち上げる人も多く、だいたいは以前のギルドへの不満から新しいギルドを立ち上げるが、実際に集めた人数を何らかの形で束ねるというのは、結構な技術が必要になる。
そうして結成と分裂を繰り返すのも、このオンラインRPGギルドの特徴でもある。
そしてそのゲームは「カップル」がシステム上重要な位置にあって、男女関係のトラブルもたくさんあった。
最初は「ゲームだから」と距離を置くことができたが、そのうち精神が疲労してくると一気に崩れてしまった。

今だからこそ、あの時は組織構成力と自分の至らなさが起こした崩壊分裂だったのだなとわかるし、たかがゲームといえど人数を集めて、不満は多少あっても皆がうまくいくようにする、という至難の技を多少体験した。
それだけの人たちと関わることで得るものもたくさんあった。
自分が、他人に従うよりも、自分で最初から何かを作りたがる体質なのもよくわかった。

人間関係のトラブルの多くはネットに関わらず、「自分の行動言動が他人にどう思われているかまったく理解できない」というところから始まる。
それぞれの思想もあるだろうが、ほとんどは伝わらず、他人の価値観で判断される。
「あの人ってわがままだよね」
「あの人押し付けがましい」
「あの人にひどいことされた」
色々あるが、だいたい当人はあまりそう思っていないことが多い。
酷い場合をのぞき、結構良かれと思ってやっていることもあるので、指摘して初めて面食らったりすることもある。
未成年ばかりのことだろうと思うだろうが実はそうではなく二十を越えた立派な社会人がそうだったりするから困るのだ。
中には30代や、たまに40代もいる。
そんなこんなで、自分も自分でイメージしている自分と他者がイメージしている自分のズレがあった。

少し気になることがあって最後の確認をしに1年に一回ほど入っていたが先日また1年ぶりに入った。
ギルドの名前は残してあったが人数はほとんど散ってしまっていた。
まだやっている人もいて、入るなり話しかけられ少し話したが数人から「丸くなったね」と言われた。
色々聞いてみたが前は少し怖かったらしい。
そんなつもりはなかったが、他人はそう感じていた。
2年間何かしてきたのかな、思うほど何もしていないのではないかとも感じるが、とにかく自分に打ちのめされる2年だった。
去年は自信のあった作品は弾かれて実力のなさを痛感したし、日記にも素直に色々書いているように明らかにどうしようもない人生を歩んでいたりするので、とにかく自分の小ささ、くだらなさ、滑稽さを学んでいるのです。
それで削れてきたのが、欲望というか、自己妄想的な意識というか、実戦を経験し実践を重ねることで浮いていた考えが叩き伏せられようやく地に足がつき、今度は腰を沈めるところにきているというか、思い当たることはたくさんあります。

こうして年月をはさんでみると楽しいなと思うことがあって、あの時何をしていたのか、というのがうっすら分かってくるわけです。
ダイレクトに何か効果が出てくるというのは人との間ではまずなく、長い年月を経て変化がうっすら見えてくる。
前々から人の可能性、変化への期待や祈りのようなものを心に秘めながら、ネットでも人と接してきたのですが、ある程度の大きな力を注がないと効果がないということと、ある程度の年月が経たないとその力の効果は見えてこないということがよくわかりました。

システム上でのルールにのっとった「ゲーム」の中での話ですが、簡易組織の変化のあり方を見ました。
今はもう莫大な時間を割くことは、時間管理が下手なのでできなくなっているし、書き物もアイディアだけ浮かんで膨大な量書けず仕舞いになっているのでできませんが、仕事の効率が今の5倍くらいになって年間1億ぐらい稼げるようになったら、また若い連中を集めて遊んでみるのもいいかもしれないなとチラと思ったりもしました。

そんな実りのなさそうなゲームの話ですが、現実でも自分が稼げるようになれば組織を作っていくのも死ぬほど辛そうだけど楽しいだろうなと、思った次第。
前々から思い描いていることがあるので、40までには実現できる能力を身につけていきたいなとも思っていたり。
さて、どうなることやら。
中小企業診断士くらいの能力は持ってないといけませんな。
英語で小説を書くことも一つの目標だし、何を選択していくのか、どの程度自分で抱え込めるのか、そのキャパシティが増えれば、きっともっと楽しくなるなと思いましたよ。
「人」というものをクリエーションするのが一番の「創造」だと思っています。

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プロフィール

HN:
あさかぜ(光野朝風)
年齢:
45
性別:
男性
誕生日:
1979/06/25
自己紹介:
ひかりのあさかぜ(光野朝風)と読みますが光野(こうや)とか朝風(=はやぶさ)でもよろしゅうございます。
めんどくさがりやの自称作家。落ち着きなく感情的でガラスのハートを持っておるところでございます。大変遺憾でございます。

ブログは感情のメモ帳としても使っております。よく加筆修正します。自分でも困るほどの「皮肉屋」で「天邪鬼」。つまり「曲者」です。

2011年より声劇ギルド「ZeroKelvin」主催しております。
声でのドラマを通して様々な表現方法を模索しています。
生放送などもニコニコ動画でしておりますので、ご興味のある方はぜひこちらへ。
http://com.nicovideo.jp/community/co2011708

自己プロファイリング:
かに座の性質を大きく受け継いでいるせいか基本は「防御型」人間。自己犠牲型。他人の役に立つことに最も生きがいを覚える。進む時は必ず後退時条件、及び補給線を確保する。ゆえに博打を打つことはまずない。占星術では2つの星の影響を強く受けている。芸術、特に文筆系分野に関する影響が強い。冗談か本気かわからない発言多し。気弱ゆえに大言壮語多し。不安の裏返し。広言して自らを追い詰めてやるタイプ。

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