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あさかぜさんは見た

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06/19

Sun

2016

とある先生

高校一年生の頃、とある芸能人の親である人が担任だった。
その人の死を知ったのは芸能人のブログで知った。
つい、二・三年前くらい。
先生は恐らく僕にだけ本を贈ってくれた。
「豚の報い」という芥川賞受賞の本だった。
そこに芥川賞選評の記事のコピー。
それが先生の僕への遺言のようなものになったと言っていい。
終業式の日、国語の先生と担任の先生に花を渡すためにずっと職員室の前で待っていて、花を渡し、教室へと入った。
遅刻癖があり、ギリギリのタイミングで入っていたけれど、どう見ても終業式の日は遅刻。
それを見ていた同級生が僕が皆勤賞をもらっていたのを不正だといきり立っていた。
おかしいだろ、おかしいだろ、と怒鳴っていた。
僕は皆勤賞なんてどうでもよかった。
遅刻だろうがなんだろうが、よかったんだ。
僕も最後の日、教室に先生がいなかったからうやむやになったけど、皆勤賞なんてもらえるように真面目に教室には行ってなかった。
遅刻魔だったしね。
授業をサボりこそしなかったものの、皆勤賞はもらえないとは思っていた。
先生の、僕への温情。
ただそれだけの話でしかなく、そんなえこひいきのようなものは他人から見てふざけたものにしか過ぎない。
今でも捨てられずに取っておいてる芥川賞の本。
今読んでもそれほどでもないよなぁとか思いながら、又吉栄喜という作者のウィキを調べたらまだ書いていた。
芥川賞作家はほとんどが消えていく。
だから書いているのを続けられているのがとても嬉しい。
表現ということにとりつかれた人間は総じて病気だと僕は思う。
その病気から治らず正常じゃないところで頑張っていたんだと思うと、自分の心もほっこりするし、先生が残してくれた本が、その場限りのものではなかったんだと思えて、嬉しくなるのです。
高校一年が一番狂ってて、親にも相談がいったそうだった。
家庭科の先生には卒業式の日に「高校一年の頃のあんたは見ていて気持ち悪かった」と言われたほどだった。
一番おかしな頃だったのだろう。
自覚もあるし、原因も分析できる。
それでも何故だか、目をかけてくれた。それだけはわかる。
なるべく過去を忘れようとしていた。
精神がねじまがっていたから、ろくな記憶、というよりろくなことを覚えていないからだ。
でも二十年経って、ようやく好意的に見られそうな気がしている。
もう、そんなに時間が経ってしまったんだね。

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プロフィール

HN:
あさかぜ(光野朝風)
年齢:
38
性別:
男性
誕生日:
1979/06/25
自己紹介:
ひかりのあさかぜ(光野朝風)と読みますが光野(こうや)とか朝風(=はやぶさ)でもよろしゅうございます。
めんどくさがりやの自称作家。落ち着きなく感情的でガラスのハートを持っておるところでございます。大変遺憾でございます。

ブログは感情のメモ帳としても使っております。よく加筆修正します。自分でも困るほどの「皮肉屋」で「天邪鬼」。つまり「曲者」です。

2011年より声劇ギルド「ZeroKelvin」主催しております。
声でのドラマを通して様々な表現方法を模索しています。
生放送などもニコニコ動画でしておりますので、ご興味のある方はぜひこちらへ。
http://com.nicovideo.jp/community/co2011708

自己プロファイリング:
かに座の性質を大きく受け継いでいるせいか基本は「防御型」人間。自己犠牲型。他人の役に立つことに最も生きがいを覚える。進む時は必ず後退時条件、及び補給線を確保する。ゆえに博打を打つことはまずない。占星術では2つの星の影響を強く受けている。芸術、特に文筆系分野に関する影響が強い。冗談か本気かわからない発言多し。気弱ゆえに大言壮語多し。不安の裏返し。広言して自らを追い詰めてやるタイプ。

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