土がある。
目の前に土があるのだ。
芝生もあるけど、土があるからには何か植えたくなる。
しかし、つくしが沢山。
スギナっていうのだけど、こいつは根が深くタンポポのように根だけでも復活してくる厄介者。
一面生い茂っている。他の植物の栄養も吸うから厄介。
ちなみにタンポポも生い茂っている。
抜いても抜いても、まだ沢山ある。
どうしたらいいのだ。
仕事行って疲れて帰ってきて寝て仕事行っての繰り返しを五日やっただけでタンポポは見事に種を飛ばす準備を整えている。
スギナは勢力を増している。
小説も書かなきゃいけない。
それよりも種を買ったのだ。
種を。
ジャガイモや豆しかやったことなかったのに、いきなりブロッコリーなのハーブなの西洋野菜なのを買ってしまって、植える時期があるのだよ!
間に合わないのだよ。
どうして、そんな手間のかかることに手を出してしまったのか。
単純にスーパーで売っている野菜以外のものを食べたい。
素材の本当の味を知りたい。
ただ調理人の端くれとして、それぐらいは知っておいたほうがいいという単純な思いからなのですが、その単純な思いがいけなかった。
とにかく大変だ。
土お越しはしたことがあるが、もう土を作るとか肥料とか、もうなんなの! キーッ! ってなっているところ。
作物を栽培するにあたってスギナは相当厄介らしい。
諦め半分。でも長年放って置き、スギナの勢力がほぼ優勢でも、チューリップは死んでいない。ニラは追われているが生きている。ネギらしきものも徐々に移動して日光の当たる場所まで避難した。というか元々あったでかい植物は普通にそこにあるではないか!
こいつは人間社会と一緒だ。
生い茂っているところに新参者が入ると、たちまち枯れるやつだな。
植物界も苦労が多いことが素人でもわかってくる。
ようやく都会の生活から土に触れる生活に移行したけれど、40年近くも都会っ子でいきなり土を触ったところでどうにもならないなとは思うけど、これも長年かけてやっていくべきなのだなと覚悟しました。
先日、木を燃やしていた時のことも書いたので、お暇なればお読みください。
切られた太い枝が蕾をつけていた。
そこは枯れ葉も積もっていて切られた断面が湿った葉に触れていたのか、水分や栄養を吸い取っていたのだろう。
枝だけで生き延びていた姿を見ると、なんともたくましさと言うよりもしぶとさに感銘を受ける。
いざこいつを燃やそうとすると、水分を沢山含んでいて燃えない。
枯れ葉や水分の含んでいない枝は一気に燃え上がり灰になる。
潤いがなければ近くに火があれば簡単に燃え移って灰になるまで燃え盛る。
これは怒りの構図にも似ている。
心が乾いていれば怒りは他者から伝染してくる。
他者の怒りが自らの炎になり、乾いた部分を灰にしていく。
炎は一見美しいが、常に見守っていないと関係のないものまで燃やしつくし、自らに大きな損失を与える。
特に他人の価値あるものを燃やそうものなら、その損害金を何らかの形で支払うことになる。
水を、潤いを、常にどこかに用意しておくのが炎に焼きつくされない秘訣だ。
人間らしい生活って一体何なのかな。
都会から離れると余計この単純なテーマについて考え始めてしまうね。
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