「才能」という単語を出してしまうと元も子もないのですが、それを抜きにすると誰しも「秀才」と呼ばれるレベルまでは上達できます。
「天才」と「秀才」の圧倒的な差は、「才能」という「言葉にできないものを的確に捉える異次元の心の動き」にあるのですが、それに関してはどのように鍛え上げればいいのかわからない上に、唯一私から言えることは「子供のような感性」を保持していなければいけないのです。
大人になり、様々なことを経験し、そして社会という荒波にもまれていくと、どうしても自らの経験や周囲の感覚に合わせてうまく生きようとする気持ちが必ず出てきます。
それに逆らい天と地を自らの中で突然ひっくり返しても逆に「これ面白いし、でもなんでみんなこう考えているの?」という突拍子もない考えと哲学的な疑問がなければ「天才」の領域には辿り着けないと考えています。
かといって、天才は努力しなくていいのかっていうと、やっぱり努力は必要で、最後の最後で壁ができるのは「学んだものを徹底的に鍛え上げる秀才」と「学んだ以上のものを常に自らの中でリミックスしちゃう天才」の差なのです。
天才は「感性」で学んだ以上のものを手に入れてしまうし、既存のものにこだわったりしないので。
さて、ほとんどの人は「秀才」になれるのですから、夢は必ず叶えられるのです。
なのに何故夢を叶えられないかと言うと、自分の実力がまずわかっていない、周囲のことが理解できていない、目標達成へのレベルがわかっていない、忍耐力がない、打たれ弱い、時間が上手く使えない、「好き」が「仕事」としてではなく「趣味の範囲」でしかない、持論にこだわっている、勉強しないなどなど。
要約すれば「全てにおいて勘違いしており、努力を怠っている」ということが言えるわけです。
例えば多くの人を見て首を傾げるのが「食っていければいいかな」という程度の考え方。
「夢が叶えばいい」という漠然とした思いのみで、具体的な目標への達成プランがまったくないこと。
食っていくっていうのは「今のトップランナーを追い越すぞ」という気持ちを持って初めて成り立つか成り立たないかってぐらいなのに、目標設定が低いと当然そこしか目指さない。
だからまず他の人たちに追い抜かされる。
残念ながら同じ道を目指すのはよほどニッチではない限り百万はライバルがいると思ったほうがいいです。
褒められて、そして色々道が開ける人がいるんですけど、基本プロになったら周囲は辛辣ですし、好き勝手言ってくるのでまず精神力が強くないといけない。
何が起こっても自分の責任なんですよ。全部他の人がもたらしたものでも自分の責任。
この原理が理解できないならプロにはまずなれない。
ちょっとやそっと言われて落ち込んで動けなくなるようじゃ、たぶん「お客さん」を持った時、死にたくなるんじゃないのかな。
特に芸術の分野だと精神のバランス崩して、うつ病になる確率が高くなり、当然「死」とも隣り合わせになってきますし、周囲の人間も巻き込むので周囲も不幸にしていきます。
だから自らを客観的に見る目と、自らを信じぬく心の強さと、観察力と、仕事に対する最高の面白さってやつを身につけていく必要があります。
ほとんどの人はどこかでバランスを崩していて、ナルシシストすぎるとか、努力の方向性を間違っているとか、思い上がっているとか、自分がかわいすぎて壁にぶつかったら努力を止めるとか、とにかく周囲の環境やら人のせいにしているとか、何かしら弱すぎて夢を掴む資格を自ら放棄しているんです。
特に心が弱いから勇気がないし決断力もないし、だからチャンスをずっと逃し続けている。
そういうのは叶えられなくて当然だし、これは時代の運ってやつも絡んでくることなので、自分の才能が完成されても時代が求めていないっていうことも充分にあることなので、上に行けば行くほど理不尽さが待っておりますが、その理不尽さの中に人生の楽しさってのがあるとわかれば、色々なことが楽しめるはずです。
人生の出来事を無駄にするのは自分次第なので、そこはいかようにもわめけばいいし、受け入れられるならしっかりと人生と向き合えばいい。
でも人間は逃げ出した問題には何年か巡り巡り同じ問題にぶち当たり悩むことになります。
サイクルが短い人は数年単位でやっている。怖いほどこの法則はすべての人に当てはまっていた。
あと、夢に向かいたい人にアドバイス。
敗北を恐れないこと。何でもかんでも勝ち負けに置き換えないことです。
いらぬ勝負をして浪費をするより、いざって時の大局で勝ってしまえば上にいけるんです。
だから勝負どころと、そうではないところを見極めて、勝負すべき場所でないところでは逃げてもいいということを、しっかり覚えておいた方がいいです。
さっき逃げ出した問題は巡ってくるみたいなこと書いておいて、おかしいって?
そりゃ自分のこときちんとわかれば、それは矛盾ではないことが理解できてくるはずなので、しっかり自分のことを理解して、自らを勘違いしないようにしましょう。
そして勉強しましょう。
薄っぺらな理解力で恥ずかしい思いをしないためにも、しっかり人と接して自らの経験を豊かにしましょう。
私もそう豊かではないですが、ある芸術家にケチョンケチョンに、それ言われたらもう書くのやめるしかないんだけど、っていうレベルで酷い言われようしました。
それでもやってます。学ぶしかないので。
心が傷つくどころか、魂が傷つきましたし、それでもやっていけるものです。
ちょっとでやめる程度なら、それはもう夢どころの話じゃないんですよ。
本当に「趣味」で止めた方がいいです。
じゃなければ、人を不幸にしますので。
夢に向かいたい人、腹括って頑張ってね。
私もどんなことになっても続けるので。
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