飲食店のキッチンで働いており受験資格を持てたため調理師試験を受けたら受かった。
料理なんてしたことなかったけど同棲経験を経て「料理って楽しいな」と思うようになり、キッチンで働いてみることに。
へっぽこで、まともにまだ作れないものばかりだけど、それでも一応は肩書きはつくから生涯料理は研究して行こうと思っている。
飲食でランチもディナーもやって8時間勤務などあり得ない。
仕込みや片付けも含めて12時間は必要になる。
それでいてお値段高いとお客さん、この薄利多売競争の中では来てくれないから「手頃な価格」で抑える。
以前マクドナルドの原価率(値段に対する材料費の割合)が暴露されて、怒っていた人がいたけど、経営するなら原価率35%以下は守っていたい。
一人暮らし等、全部自分のお金で暮らした人はわかることだけど、その場所で暮らして料理を食べるには、一体何が必要なのかってことを考えてもらえればよくわかる。
まず家賃。光熱費。材料費。機材代などがあって、ようやく料理が作れるというわけだ。料理そのものの値段はあまりかかってなくとも、料理を作るまでに結構なお値段がかかることが、これでわかってもらえると思う。
先日、とある記事があってシリコンバレーでは飲食店が次々と消えてIT関連のテナントになっているという。
飲食店はどこも人手不足。
IT企業は立派な社員食堂を持つから、わざわざ外食をする必要がないと言う。そして給料もいい。
一部ではロボットがピザを焼いている店もある。
これも記事であったが、サイゼリヤという日本の飲食業が、これから脳波を調べて「人の美味しい」を研究していくらしい。
このことを合わせて考えるなら、飲食業のロボット化と、データに基づく「美味しい料理」が次々と出されるようになる。
すぐ近い将来熟練の職人がようやくできることをロボットがやってのけるだろう。
そうなると「人を育てるコスト」は無駄となり、恐らく職人は育たない。
まずロボット化は5年後くらいには確実に日本に来る。
AIは即座に地域に根ざした商品戦略を練り上げるし、いかに安く、そして美味しく仕上げるかを理解していくだろう。
AIはこれから10年、人間の生活と感覚を根底から覆す。
今もAIは様々な職を奪っていくと言われているけど、一体何が残るのか。
チェーン店の正社員なんて12時間労働で札幌だと20万ちょっともらえたらいい方だから上記のことも含めて将来性がほぼない。
そして人も育ってこないし、給料も多くならない上に激務だから、ロボットにまかせてプログラミングやメンテナンスの方に回った方がずっと給料がよくなる。
飲食の業態が個人で残るとしたら、屋台のように密接に店主と触れ合えるような空間作りをした所だけが残れるだろう。
ただ料理を出すのではなく、地域の集まりの拠点だったりとか、家庭料理を紹介する場所だったりとか、コミュニティ機能をつけなければチェーン店にコストの面で完全に負けるだろうし、チェーン店と勝負した価格設定だとテナント賃料がそっくりそのまま赤字となってのしかかってくる。
自分としては料理楽しかったから続けたいという意識は強かったけど、これからAIが何を変えていくのかを見るために、どうしても現場を見たくなってきた。
飲食でさえ、そんな状態。AIがVRと結びついた時、何が起こるのか、人間はどうなっていくのか。
日本は会社員の総奴隷化が進むかもしれないけど、そりゃ今のうちから抵抗しておかないと大変な事になりますよ。
やはり文章を書きながら世界の最先端の場所を見て回りたくなってきた。
死にたいとか言ってる場合じゃなかった。
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