あれれ?絶版になってる。高値ついてる。
今でも時折聞く、サティーのピアノコレクション。
昔どこで見たのか、深夜の番組で、日本のB級映画をやっていた。
女の子か忘れたけれど、廃墟の中マシンガンで人を撃ち殺すシーンでサティの「ジムノペティ」が流れて、他の音は一切なくスローで人が死んでいくのが印象的で覚えている。
サティの曲は昼には聞きたくはない。
夜に、しかもほどよく酔っ払いながら聞くのがいい。
すると静寂の中の陶酔感にどこまでも落ちていける。
サティーの音楽には感覚を麻痺させるような奇妙な感じを受ける。
だからお酒に酔うと、余計にそれが感じられて楽しいのかもしれない。
静かでゆるやかな楽しみ方だ。
はしゃぎもしない、落ち込みもしない、すっと伸ばされていく感じだ。
刺々しくないものの特長を説明するのはとても難しい。
輪郭が鋭敏だとか、音が斬新だとか、まったくそんなことはない。
ただノスタルジックなフィルム映像が浮かび上がる。
ごくごく自然でありふれた家庭の映像で、果樹や草が窓からずっと広がっていく。
変な感じ。
そう、例えていうならばサイレント映画にも似ている。
沈黙の詩が、音の中に無数に潜んでいる。
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